マジメな話題から笑える小噺まで。ニッチな台湾を紹介します。

茶卵(茶葉蛋)って美味しくないです。歴史は?レシピは?

茶卵(茶葉蛋)って美味しくないです。歴史は?レシピは?

皆様。こんにちは。

GWももう終わってしまいますね。

明日は確実にブルーマンデーでしょうね。

現実に引き戻されるあの感覚、悲しくなります。

でもそんなの関係ねえって事で、明日からも頑張っていきまっしょい!

台湾マスターです。

さて、台湾に観光やビジネスで来られたことがある方ならわかると思いますが、

台湾のコンビニ、臭くね?

って思いませんか?

今日はあのクッサい臭いの源について、皆様にご紹介しようと思います。

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臭いの根源、茶卵(茶葉蛋)について

あのコンビニ内の独特な臭い、茶卵です。これが諸悪の根源です。

茶卵、中国語では茶葉蛋(cha2 ye4 dan4)と言います。

臭いに敏感な、少しお年を召された方なら許し難い臭いです。こいつのせいで私の母は台湾にあまり遊びに来なくなりました。

少しオーバーに言わせていただくと、

茶卵は私の大事な家族との関係を引き裂いた、憎い存在です。

家庭崩壊を助長する「グルメ」という皮を被った狼なんですね。

もうはっきり言って存在しないほうがマシです。

ちなみに私は台湾に15年程住んでいますが、今までで3回ほどしか食したことがありません。

理由はなぜか?簡単です。

特に美味しくないからです。

台湾には超絶美味しいグルメがたくさんあります。「台湾グルメ、なぜ美味しい?蒋介石との関係は?」という記事でも詳しく書きましたが、全体的に食のレベルは非常に高いです。台湾のご飯だけ食べに日帰り旅行する人もいるくらいですからね。

茶卵は台湾においてもめちゃくちゃポピュラーな食べ物であり、台湾を代表している食べ物と言っても過言ではないはずです。コンビニに行けば10元(日本円35円)くらいで確実に売ってるくらいですからね。

なのにですよ、茶卵は日本人にとって馴染みはあまりないですよね?

なぜでしょうか?

特に美味しくないからです。

「小籠包_超絶美味しい」とか「マンゴーかき氷_超絶美味しい」とかをググったらものすごい数のHPがヒットしますが、

「茶卵_超絶美味しい」って打ってもヒットしません。せいぜい

「スッキリ美味しい」

この程度にしか評価されてないんですね。

まあ、よくよく考えてみるとスッキリ美味しいってなんやねん。って思いますが、要するに取り立てて特集するほどの食べ物ではないんですね。

でも、このブログのモットーはニッチな台湾を紹介することなんで、自分なりに調べた茶卵ネタを書こうと思います。

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茶卵の歴史

茶卵の歴史は中国明王朝の時代(1368年 – 1644年)にまで遡ります。

田汝成(1503年-1557年)という偉い人が書いた「西湖瀏覽誌」という書には蘇、錫、杭等の農村では立夏(夏の気配が現れる頃)に各家庭から集めた古い茶葉を煮て「七家茶」を作り、子供に夏バテ予防として飲ませたそうな。※古文では「伏夏之疾」と書かれています。夏の病ということなんで「夏バテ」と訳します。

で、後になって卵がよく取れる4月に、この「七家茶」の中に卵を入れて、ゆで卵にして食べたということから「茶卵(茶葉蛋)」となったそうです。

その後、清王朝時代に活躍した袁枚(1716年 – 1797年)も茶卵について書いています。彼は有名な文人であり詩人です。そして見逃せないのが

彦摩呂ばりに食レポが上手かった事です。

彼の記した「隨園食単」という中華料理のレシピ集に茶卵の記載があります。そこには

100個の卵に塩37.5グラムを入れて茶葉で4時間煮ること。卵50個の場合は塩18.75グラムで、(卵の)数に合わせて加減してちょ。おやつにぴったり。

と書かれています。※原文はこうなってます「雞蛋百個,用鹽一兩,粗茶葉煮,兩枝線香為度。如蛋五十個,只用五錢鹽,照數加減,可做點心。」

いずれにしても、明王朝時代にしても清王朝時代にしても、今の茶卵よりは大味なものだったようです。

その後、清王朝末期から中華民国が設立されてまもない頃、「八角、桂皮、小茴香(ショウウイキョウ)、山椒」等の香料が追加された茶卵が上海で流行りだし、その味が今に至る。という感じです。

まあ、なんやかんやで結構歴史がある食べ物っていう事ですね。

茶卵の作り方

茶卵は想像以上に歴史のある食べ物なので、作り方も様々です。

ここではオーソドックスな作り方を紹介します。

材料:卵10個、茶葉3.75グラム、塩小匙4杯、白砂糖小匙3杯、山椒25粒、八角3カケ、桂皮7.5グラム、料理酒、小茴香、生抽(薄口醤油)、老抽(少し甘い醤油)、唐辛子

作り方:卵以外の材料に600ccの水を加え、煮込む。その間に、卵を茹でてゆで卵を作る。ゆで卵が出来上がったら鍋から取り出し、冷水中で2分間ほど冷やす。その後、卵の殻を軽く叩き、ヒビを入れる。ヒビがうまく入ったら先ほどの材料を煮込んだ鍋に入れ、1時間ほど煮込む。この時、ゆで卵に煮汁が十分染み込むように時折ひっくり返す。1時間煮込んだら火を消し、そのまま味が染み込むまで2時間ほど放置。その後食べる前に再度温めれば完成です。

まあ、特に美味しいとは思いませんが、気になる方はぜひ家で作って見てください。

面倒くさがり屋にはこれがぴったりかも!

 

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茶卵の魅力とは

茶卵は台湾人に大人気の食べ物です。

2016年のファミリーマートとハイライフ(台湾のコンビニチェーン)における人気Noの食べ物は茶卵でした。

ファミリーマートにおいては、さつまいも、プリン、バナナ、ホットドッグを抑えての堂々の1位を獲得してるんですね。

また、ハイライフにおいては、おでんに入ってる貢丸(ごんわん。豚肉のミートボール)、ちくわ、ホットドッグ、プリンを抑え込んでの1位獲得です。

特に美味しくないのに1位なんですね。意味不明です。

なぜそんなに人気なのか、ネットで色々調査しました。

まあ、安くて手頃、美味しい、冬場ホッカイロの代わりになる等の意見が多いですが、卵の殻を剥き終わった後、

ゆで卵表面の色が高級な陶器のようで美しい

という意見もありました。

画像元:每日頭條

うーん。イメージ的には下のような陶器の事なのかな?

画像元:楽天ショップ

わからんでもないけど、

茶卵にアートを感じてどうする。

って個人的には思います。

兎にも角にも、台湾人曰く、この茶卵表面の紋様が非常にイケてるそうですよ。

終わりに

あくまでもこの記事は私の主観で書いたものです。

「茶卵大好き!!台湾に着いたらまずは茶卵っしょ!!茶卵LOVE」

っていう日本人の方ももちろんいるとは思います。そういう意見をお持ちの方には本当に申し訳ない記事となってしまいました。この場でお詫び申し上げます。

ごめんなさい。

でも、私と同じ考えの人も実はいるんではないかと思います。もしいればコメント欄にでもご意見頂戴できればと思います。

以上

台湾マスターでした。

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