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最新版!台湾の自転車シェアリング、YouBikeについて。

最新版!台湾の自転車シェアリング、YouBikeについて。

どーもです。

ほどよい暑さが続いています。

今日も半袖の台湾マスターです。

さて、ここ10年以内に台北に行ったことがある方なら必ずこの自転車を見たことがあると思います。

YouBike bicycles parking 20170127
そう、YouBike(U-Bike)です。

そして、ここ1年くらいでよく見かけるようになったのがこの自転車です。

OBike on bicycle rack, Datong Road Section 2, Xizhi District 20170719
oBikeといいます。

今日はこの自転車シェアリング事情(レンタサイクル事情)について、特に最大手であるYouBikeについて掘り下げていこうと思います。

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台湾の自転車シェアリング

台湾は自転車製造で有名であることは「モノづくりと台湾。もう日本を超えた?」という記事でも少し紹介しました。

自転車産業の中でも特にジャイアント(GIANT)とメリダ(MERIDA)が有名で世界的企業になっていますね。ジャイアントの2017年の売上高は540億台湾ドル(日本円約1900億円)でメリダは220億台湾ドル(日本円約790億円)でした。

どちらも他社ブランドのOEM等を手掛けているので、自転車の分野では世界をリードしているといっても過言ではありません。

そんな自転車大国の台湾、ここ10年で自転車シェアリング事業が急成長しています。「YouBike」、「oBike」、「CityBike」、「Pbike」、「iBike」などがありますが、その中でも「YouBike」が最大手であり、2017年以降「oBike」急速にシェアを伸ばしています。

YouBike

YouBikeは、公共自転車シェアリング事業として台北市、新北市、桃園市、新竹市、新竹サイエンスパーク、台中市、彰化県にて導入されています。2018年9月には苗栗県にも導入予定です。

運営会社はジャイアントの子会社である「微笑単車公司」であり、BOT方式にて運営されています。

BOT(Build, Operate, Transfer)方式
BOT方式は、先進国のみならず、発展途上国のインフラの整備・運営においても用いられている手法です。BOT方式を導入することにより、公共セクターは、資金を投入せず、民間セクターの資金を活用し、運営に必要となるインフラの整備を行うことが可能となるとともに、民間セクターのノウハウを活用し、インフラを効率的に運営することが可能となります。民間セクターは、運営期間内の収入でインフラの整備費用を回収し、運営期間終了後、そのインフラを公共セクターへ移管します。海外の港湾整備・運営プロジェクトにおけるBOT方式の中で、公共セクターが民間セクターに整備させる運営に必要となるインフラは、岸壁と荷役機械が一般的です。なお、BTO方式は、公共セクターが民間セクターに対し、運営に必要となるインフラを整備させた後、公共セクターに所有権を移管し、その後、民間セクターに対し、運営権を一定期間付与する手法です。

引用元:港湾用語の基礎知識

各都市ステーション設置数と台数について

台北市:2009年3月から運営開始

400カ所/13,072台(2017年12月末時点)※2018年4月に利用回数が1億回を突破。

新北市:2016年5月から運営開始

465カ所/13,164台(2018年3月末)※年内には500カ所/16,000台導入予定。

桃園市:2016年2月から運営開始

187カ所/5,100台(2018年4月)※年内に250カ所/6,000台導入予定。

新竹市&新竹サイエンスパーク:2016年5月から運営開始

55カ所/1,400台(2018年3月)

台中市:2014年7月に「iBike」として運営開始。

256カ所/7,700台(2018年4月)

彰化県:2014年5月から運営開始。

68カ所/1,700台(2018年2月)

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利用方法

クレジットカードもしくは台湾で普及しているIC乗車カードである「悠遊カード(日本のSuicaみたいなもの)」を使用します。※「一卡通」というカードも利用可能。

クレジットカードでのYouBikeの利用は主に外国人旅行者を対象にしています。

ゆえに優遇がありません。(優遇といっても微々たるものですが。。)台湾に住んでいて台湾の携帯電話を所持している人は「悠遊カード」にて会員登録し利用しましょう。

ステーションにキオスク(KIOSK)とよばれる設備があるので、そこで会員登録を行います。

画像元:YouBike公式ホームページ

利用料金

台北市の場合

基本料金

4時間未満:10元/30分

4時間以上8時間未満:20元/30分

8時間以上:40元/30分

ただし、悠遊カード使用の会員の場合、

2015年4月から、利用開始30分以内は台北市からの補助金が5元でる制度ができたので、実質30分5元(日本円17円くらい)で利用できます。

また、2018年4月1日より、台北市内のYouBikeを利用し、1時間以内に台北市&新北市のMRTや公共バスを利用した場合、5元割引となる制度ができたので、

30分タダでYouBikeに乗れるということになりました。

画像元:YouBike公式ホームページ

例えば、

台北市内でYouBikeを借りてMRTの駅やバス停まで行き、YouBike返却後1時間以内に電車に乗った場合、運賃が5元割引されます。=YouBike30分無料!!

・MRTやバスを利用した後、1時間以内に台北市内のYouBikeを借りた場合、30分以内の利用であればタダになります。=YouBike30分無料!!

 

通勤時にMRTやバスを利用し、YouBikeも乗っているという人には耳寄りな情報ですね。

新北市の場合

基本料金

4時間未満:10元/30分

4時間以上8時間未満:20元/30分

8時間以上:40元/30分

基本料金は台北市と変わりませんが、悠遊カードを使用した利用の場合、

利用開始30分以内は無条件で無料です。

30分以内のチョイノリは、タダです。

桃園市の場合

基本料金

2時間未満:10元/30分

2時間以上4時間未満:20元/30分

4時間以上:40元/30分

桃園市は台北市や新北市とは若干料金体制が異なりますね。2時間以上の利用であれば、台北市や新北市よりも高くつきますが、新北市と同じく、悠遊カードを使用した利用の場合、利用開始30分以内は無条件で無料です。

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新竹市&新竹サイエンスパークの場合

基本料金

2時間未満:10元/30分

2時間以上4時間未満:20元/30分

4時間以上:40元/30分

「必見!注目の産業エリア。アップルとの関係は?」の記事でも紹介しましたが、新竹人は金持ちが多いです。それが理由なのかはわかりませんが、利用料金は台北市や新北市よりも高く、尚且つ30分無料のサービスがありません。

さすがは高所得地帯。強気の料金設定です。

台中市の場合

基本料金

4時間未満:10元/30分

4時間以上8時間未満:20元/30分

8時間以上:40元/30分

基本料金は台北市と新北市と同じですね。

悠遊カード会員の利用開始30分以内がタダかどうかについてですが、2018年2月27日の新聞記事をみますと、「30分無料」の予算が台中議会で可決されたと書いてありましたので、30分は無料で利用できるはずです。

彰化県の場合

基本料金

4時間未満:10元/30分

4時間以上8時間未満:20元/30分

8時間以上:40元/30分

悠遊カードでの利用となると、

利用開始30分以内の料金は5元です。

微妙ですね。でもこれが地方都市のギリギリのラインなのでしょうか?

個人的にはおそらく彰化県でYouBikeを利用することはないでしょう。

YouBikeトリビア

YouBikeに乗ったことがある人ならわかると思いますが、

なかなかの乗り心地です。

タイヤも安定感のあるもので、フレームもしっかりしています。三段変速機能もついてるのでちょっとした坂道も立ちこぎせずとも対応できます。

で、この自転車の気になる値段ですが。。。

ホームページのQ&Aを見てみると。紛失した場合の賠償として9,000元(日本円約3万2千円)を徴収とありました。なので9,000元が製造コストということなのでしょう。

ただ、GIANTのホームページにはこのYouBikeの兄弟車が「iNeed FunCity」として販売されています。値段はなんと

17,800元(日本円約6万4千円)です!!!

だっさいママチャリのくせにすごい強気な値段設定です。

ただ、YouBikeの兄弟車であるということは、かなり厳しい耐久性試験をクリアしているはずですから、10年、20年は余裕で乗れるでしょう。

冒頭で紹介した台北で急成長している「oBike」は、自転車1台の製造コストが1,000元(日本円約3,600円)と言われていますから、YouBikeとはえらい違いです。ネットでの情報や写真を見る限り、確かにチープですし、外観面にすでに錆びが発生している車体が確認できました。乗り心地もダメダメなようですが、チョイノリと割り切るならそれもありかもしれないですね。

終わりに

YouBikeが台湾に導入されてそろそろ10年が経とうとしていますが、私が実際にYouBikeに乗ったのは恥ずかしながら半年ほど前です。自分はロードバイクに乗ってるし、家には折り畳みとマウンテンもあるので、全く興味がなかったのですが、友人から乗ってみるよう勧められて乗ったところ、なかなか乗りやすいししかも便利なので、その後は結構な頻度で利用しています。

皆さんもチョイノリとして利用してみてはいかがでしょうか?

YouBikeの保険に付いて気になる方は以下の記事をご覧ください。
「要チェック!YouBikeで事故ったらどうするの?保険は大丈夫?」

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