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台湾のユニコーン候補企業。Gogoro(ゴゴロ)を徹底解剖。

台湾のユニコーン候補企業。Gogoro(ゴゴロ)を徹底解剖。

どーもこんにちは。

台湾マスターです。

今日は台湾でイケイケの企業を紹介したいと思います。

その名は

Gogoro

です。

このGogoro、台湾でユニコーン候補、ネクストユニコーンと目されている企業です。今回はこのGogoroを徹底解剖し、その魅力をお伝えいたします。

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ユニコーン企業とは?

・創業10年以内

・企業価値10億ドル以上

・未上場のベンチャー

ネクストユニコーンとは将来的にユニコーン企業になりうる企業のことを指します。

有名どころのユニコーン企業といえば

・エアビーアンドビー(Airbnb)

→民泊サイト

・ウーバー(UBER)

→自動車配車サービス

・滴滴出行

→中国の自動車配車サービス

日本のメルカリもユニコーン企業でしたが2018年6月に上場を果たしましたのでユニコーン企業ではなくなりました。

台湾のユニコーン企業

残念ながら台湾ではまだユニコーン企業が誕生していません。

2018年2月に台湾政府として2年以内にユニコーン企業1社を誕生させ、6年以内に少なくとも3社生み出すとする政策を発表しました。

現在ユニコーン候補とされているネクストユニコーン企業は

・Gogoro

→簡単にいうと電動スマートスクーターを製造。後で詳しく説明。

・Appier

→人工知能(AI)搭載のプラットフォームを提供するテクノロジー企業

・KKBOX

→音楽聞き放題サービス

・Lativ

→衣服のネット販売

・KKday

→オプショナルツアー販売サイト

・17Media

→ライブ配信サイト

以上の6社が台湾のユニコーン候補として挙げられています。そのなかでも

Gogoroが特に注目されており、現在企業価値は8億ドルと言われています。

Gogoroって?

画像元:Gogoroホームページ

Gogoroとは企業名であり、電動スマートスクーターの名称でもあります。

Gogoroは単なる電動スマートスクーター販売の企業ではなく、充電システムのネットワーク構築を基幹とするハイテク企業であり、電動スマートスクーターの販売はその副産物だということです。

以前日経のインタビューで陸学森(ホレイス・ルーク)CEOはこう語っています。

「ゴゴロはテスラと比べられることが多いがビジネスは正反対だ。テスラは車を売るためにインフラや急速充電器を準備した。我々は反対に充電などのネットワークを売るため二輪車を作ってきた」

出典:日本経済新聞

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会社情報

社名:Gogoro Taiwan Limited 睿能創意股份有限公司

設立:2011年8月

CEO:陸学森(ホレイス・ルーク)

出資者

・尹衍樑

→潤泰集團(ルンテックスグループ)総裁。この記事も参照下さい

・Panasonic

・Generation Investment Management LLP

→ゴア元米国副大統領によって設立された投資会社

・テマセク・ホールディングス

→シンガポール政府所有の投資会社

・フランス エンジー(ENGIE)グループ

→フランスに基盤を置く電気事業者・ガス事業者

・住友商事グループ

このGogoroという会社には日本のパナソニック住友商事グループが出資しているので日本とも関りの深い企業です。

CEOの陸学森(ホレイス・ルーク)氏

画像元:Gogoroホームページ

1970年に香港で生まれ13歳の時にアメリカにわたりました。

ワシントン大学でインダストリアルデザインを学び、NIKEでブランドデザインを担当した後、マイクロソフトに入社し初代Xboxの開発に携わりました。

その後、台湾のスマホメーカーのhTCにてクリエイティブディレクターとして辣腕を振るい、2011年に独立しGogoroを創業しました。

※彼が抜けた後のhTCについては、もうどうしようもない状況に陥っていることは明らかですね。昨年スマホ開発部隊の半分をグーグル11億ドルで売りました。今はかつての輝きはなく、VRに力を入れています。iPhoneを使う前まではhTC派だったので是非とも頑張ってもらいたいとことです。ちなみにhTCのCEOである王雪紅氏も個人としてGogoroに出資しています。

Gogoroの魅力!すごい点。

Gogoroは台湾で売れまくっている電動スマートスクーターです。台湾はバイクの交通量が半端なく、台湾旅行で来られた方はビックリするでしょう。その中にあって、極めて目立つかっこいいデザインなのがこのGogoroという電動スクーターです。

魅力1.デザイン

2015年に発売された初代モデルは丸みを帯びたデザインで見るものを惹きつけます。2017年にはGogoro2が発売されたためGogoro1という名称になっています。

画像元:Gogoroホームページ

そしてGogoro2がこちら

画像元:Gogoroホームページ

近未来的なデザインから実用性を重視したデザインに変更されています。個人的にはGogoro1のデザインが好きですが、2人乗りのタンデム走行にはGogoro2のシートの方が楽です。

魅力2.バッテリー交換システム

画像元:Gogoroホームページ

Gogoroはバッテリーを家で充電したり、充電スタンドで充電するスタイルではなく、

バッテリーを交換するというシステムをとります。

詳しくはここのホームページを見ていただけると、交換作業の動画あるのでわかりやすいです。

電池が無くなれば、「GoStation」と呼ばれるバッテリー交換スタンドにて内蔵バッテリー2つを交換します。その交換時間はなんと

6秒!!

5分とか10分ではなく6秒です。

現時点で台湾にはこの「GoStation」とよばれるバッテリー交換スタンドが全国に600カ所以上設置されています。2018年末には1,000カ所設置を予定していますから、

電池がなくなって困った!!

ということが起きる可能性は非常に低いくらいにインフラが整備されてきています。

実際私の住んでいる場所にもあちこちこの交換スタンドがあります。コンビニであったりスーパーであったり、空きスペースにこの「GoStation」が設置されています。

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魅力3.価格

電動スクーターは基本的にはエンジン動力のスクーターに比べると高額です。

Gogoro2という一番安いグレードで73,800元(日本円約26万6千円)

GogoroS1という一番高いモデルだと129,000元(日本円約46万5千円)

ただし!!

地方政府から高額の補助金が出るので、Gogoro2なら最安で39,800元(日本円14万4千円)で購入できちゃいます!!(桃園市民が2サイクルエンジンのバイクを廃車し新規購入した場合)

1番安いグレードのGogoro2は定価は73,800元ですが、補助金を加味すると最安で39,800元(桃園市)、最高でも57,800元(新北市等)で購入可能です。

台湾で普及している一般的な125㏄のスクーターが6万元(日本円約21万6千円)くらいするので、それを買うより安い値段でオシャレな電動スマートスクーターが購入できるんですね。

魅力4.アプリと連動

さすがはスマートスクーターと言うだけあって、色々な面でアプリと連動しています。

スクーターに各種センサーが取り付けられており、それをスマホのアプリで監視することができるんです。

バッテリー残量であったり、近くのGoStationの位置であったり、メンテナンス情報であったり、行先の天気であったり、全てをアプリ内にて確認できます。

解錠・施錠もアプリを通じてできます。

また、アプリ内でカスタマイズをして自分色のGogoroに仕上げることも可能です。

例えば、

・テーマ色の設定

・効果音の設定

・夜間時のメーター色の設定

・回生ブレーキの強弱設定

・低速時の警告音設定

・エンジンOFF時のヘッドライト消灯時間設定

・速度超過時の警告音設定

などなどです。

未来を感じる電動スマートスクーター、それがGogoroなんです。魅力的ですね〜。

魅力5.動力性能

正直なところ、この部分が一番気になる部分ですよね。以前の電動スクーターはパワー的にもひ弱で、航続距離も満足のゆくのもではなかったため、台湾においてはおばさんが近所の市場に買い物を行くくらいの使い方しかされていませんでしたが、

Gogoroは違います!!

エンジンを優に超えるパワーと満足の行く航続距離を両立させた素晴らしい動力性能になっています。

下の表をご確認くださいませ。

Gogoroのホームページの動力性能の部分に日本語訳を追記し、わかりやすくしました。

画像元:Gogoroホームページ「スペックシート」に日本語訳追記。

とにかくビックリするのが圧倒的な加速性能です。

さすがモーターを動力としているためか、ものすごい勢いで加速します。信号で止まっていて、青になって「いざ発信!!」ってなっても、まずGogoroには勝てません。静かに「キュイーン」って音を出しながら置いてけぼりにされてしまいます。

航続距離も概ね満足できるものとなっています。

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料金体系

Gogoroは一風変わった料金体系です。

ガソリンエンジンのバイクであれば、ガソリンがなくなればガソリンスタンドに行って「リッターいくら」と言う感じで給油しますよね。

Gogoroはバッテリー交換と言うことなんで「GoStation」に行って、「1回のバッテリー交換でいくら」と言う風になると思いますよね?

でも違うんです!!

Gogoroは携帯電話料金みたいに月額制なんです!!

基本的には2つのプランがあります。

乗りホーダイプラン

1つは「乗りホーダイプラン」と言って、走行距離関係なく何回でもバッテリーを交換できます。基本料金は月額1,190元(日本円約4,300円)ですが、長期契約にすると割引が発生し最安で899元(日本円約3,300円)となります。

画像元:Gogoroホームページ 日本語追記

※パワーアッププランに申し込むとモーターの制限が解除され動力性能が飛躍的に上昇します。

走行距離に応じたプラン

もう1つのプランは走行距離に応じたプランとなっています。

画像元:Gogoroホームページ 日本語追記

毎月の走行距離が100km以下であれば月額299元(日本円約1,100円)、300km以下なら499元(日本円約1,800円)、600km以下なら799元(日本円約2,900円)となります。

バッテリーの交換は何度でもできます。ただ、走行距離100㎞以下の契約内容なら基本的には月に1回か2回のバッテリー交換ということになるでしょう。

プランで定められている1ヵ月の走行距離を超えてしまった場合は1kmごとに1.5元〜2.5元のエクストラチャージを支払わなければなりません。

このプランも249元(日本円約900円)追加すれば「パワーアッププラン」に加入できます。

Gogoroの今

Gogoroは非常に注目されており、すでにドイツフランスにもシェアスクーターとして進出しており好評です。

また、日本の石垣島でも2018年2月からは投資パートナーである住友商事とタッグを組んで「GO SHARE」というシェアリングサービスを開始しました。

2018年7月現在、料金はこうなってます。

画像元:GO SHAREホームページ

う〜ん。安くはないと思いますが、十分にGogoroの良さを体験できるのではないでしょうか。

気になった方は是非ホームページにアクセスしてみてくださいね。

Gogoroの今後

Gogoroはネクストユニコーン企業なので伸び代はまだまだあります。2年以内にユニコーン企業の仲間入りを果たしてもらいたいですが、今年の年末までに台湾で上場を果たすのではと言われていますので、どうなるかはわかりませんね。

CEOの陸氏がGogoroは電動スマートスクーター製造の会社ではなく、バッテリー交換をシステム化したインフラに軸足を置いている会社と言っていましたので、今後はこのシステム自体を海外に積極的に輸出していくんだと思います。

このシステムを利用したビジネスチャンスというのは電動スクーターだけではなく、自動車にも他の乗り物にも応用可能です。

あくまでも個人的な思いつきですが、近い将来に「Gogoro Car」という自動車が発売されるかもしれませんね。

「充電ではなく交換」

この発想が世界を変えていくのではないでしょうか?

以上

台湾マスターでした。

 

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