台湾に進出し事業を起こすなら桃園一択。その魅力とは?
どーもこんにちは。
台湾在住15年、台湾一筋の台湾マスターです。
さて、このブログを読んでくださっている方の中には、会社を経営されている方もいるかもしれません。また社長じゃなくとも、会社で海外事業を専門とする部署に所属している方もおられるかもしれません。今日はそのような方向けに、記事を書こうと思います。
以前に「必見!注目の産業エリア。アップルとの関係は?」という記事内でも少し書きましたが、
今、桃園エリアがアツいです。激アツです。
この記事に注目!!
今後、台湾進出を考えている企業は桃園を拠点とすることもありだと思いますよ。
桃園とは?
台湾で有名な都市は?と聞かれると、まず台北と答えると思います。観光なら台北、高雄、花蓮あたりが有名ですよね。ビジネスパーソンなら台北以外に新竹や新北市に行く機会が多いかもしれません。
では桃園のイメージって何でしょうね?あまりイメージがわかないですよね?国際空港があるので、桃園という名前は聞いたことがあると思いますが、そこがどういった都市なのか、あまり知らないと思います。
桃園の場所
まず、地図を見てみましょう。
新北市の隣にある都市で、2014年12月に直轄市(日本の政令指定都市の相当)に格上げになりました。
桃園市には13の区があります。
桃園区・八徳区・中壢区・平鎮区・楊梅区・蘆竹区・大渓区・亀山区・龍潭区・大園区・観音区・新屋区・復興区
桃園市の人口
2018年9月の時点で桃園市の人口は221万人です。
下が詳細な人口データになります。
画像元:桃園市政府民政局
桃園区と中壢区が40万人を超えており、桃園エリアの中核をなしています。
興味深い点として、
少子化が進む台湾社会において、桃園は他県からの純流入が一番多い都市で、2013年から2018年の6年間に13万人が桃園に移り住んでいます。
桃園の地理的優位性
桃園市の立地は抜群で、台北まで車で30〜40分。新幹線で20分の距離にあります。台北への通勤も全く問題ないですね。
2017年3月からはMRT空港線が開通し、台北から桃園空港やその他の桃園エリアへのアクセスも大幅に改善されました。
国際商港である台北港へも車で約50分の距離です。
そして桃園のすぐ下には台湾のハイテク産業の中心である新竹サイエンスパークがあります。
このような地理的優位性を味方につけ、
2016年12月に「アジア・シリコンバレー桃園市政府計画専門事務所」を設立しました。
「アジア・シリコンバレー計画(亞洲·矽谷政策)」とは台湾行政府が2016年9月に策定した経済施策で「IoTの発展」と「イノベーション・起業エコシステム」を柱としてものです。今後桃園市はこの計画の中核的存在になります。
桃園の注目エリア
今、特に全台湾から注目されているエリアは新幹線桃園駅周辺エリアです。
これも「必見!注目の産業エリア。アップルとの関係は?」という記事内でも紹介しましたが、桃園新幹線駅前にはグロリア・アウトレット(華泰名品城)という綺麗なアウトレットモールがあります。
そして隣には八景島シーパラダイスの運営母体である「横浜八景島」が手がける水族館が2020年1月にオープン予定です。IKEAも2021年に開業予定です。
また、新幹線桃園駅エリアからほど近い野球場の近隣には美術館、コンベンションセンター、イノベーション研究開発センター、ホテル、ショッピングセンターが建設予定となってます。
周りには高層マンションが建設されており、5年後、10年後が非常に楽しみなエリアですよ。
もう一つ、桃園の虎頭山というエリアには「IoTイノベーションベース(虎頭山物聯網創新基地)」を設置し、IoTに関連する自動運転技術、システムセキュリティ技術、スマートファクトリー、5G(第5世代移動通信システム)の試験をするリアルのプラットフォームを中華電信や国立研究機関、インテル、HP、マイクロソフトなどと協力し構築する予定です。
なぜ桃園エリアがおすすめなのか?
なぜ今、「桃園推し」かといと、
ズバリ、桃園政府から多額の補助金が出るからです。
これは台湾国内企業のみに出される補助金ではなく、すでに桃園に進出している外国企業が桃園における事業を拡大したり、設備投資をしても受けれますし、新たに桃園に進出する外国企業にも適用されます。
下をご覧ください。
文字が小さいのですが、申請すれば補助金が出る可能性があります。
これを利用しない手はないです。貰えるものはもらっておきましょう!!
という事なので、真剣に台湾進出を考えていて、かつ桃園に本社や工場を構えようと考えている場合、是非、桃園市投資サービスセンターに問い合わせてみてください。
※投資サービス窓口の方2名と名刺を交換しましたが、どちらも日本語が非常に流暢でしたので、日本語で問い合わせても大丈夫なはずですよ。
電話:+886-3-332-5668
FAX:+886-3-333-8368
住所:〒33001 桃園市桃園区県府路1号2階
E-mail:invest.service@mail.tycg.gov.tw
URL:invest.tycg.gov.tw
ちなみに、ココから桃園の投資情報が詳しく記された日本語翻訳付きのパンフレットが見れますので、興味のある方は是非ご覧ください。
こぼれ話
桃園市が真剣に企業を誘致しようと努力しているのを知ったきっかけは、2017年10月に招待され出席した桃園市主催の日系企業連絡会と呼ばれる経済懇親会の場です。
昨年は桃園市役所のレセプションホールで開催されました。
その時は、桃園市長の話を聞いて、経済局の偉い人の話を聞いて、桃園にある日系企業の総経理の話を聞いて、昼ごはん食べて終了。というなんとも味気ないもので、なんとなく、
桃園頑張ってるんだなあ。
程度しか印象はなかったのですが、今年10月に開催された連絡会はきちんとホテルの会場を借りて、割と「経済懇親会」感が出てました。
こんなものをプレゼントされました。
去年よりは内容物は少なかったですが、パンフレットの高級感がUPしてました。
で、当日のプログラムはこんな感じ。
鄭文燦市長は公務が忙しく、開会のスピーチは行われずに、昼食交流会が始まる少し手前で来場し、簡単な挨拶をされていました。
スピーチ終了後、我が社長も皆に負けじと桃園市長に挨拶に行ってましたので、私もすぐさま駆けつけて名刺を交換して握手。日系企業にもっと補助金を出してくれるようちゃっかり依頼しました。
今年の連絡会は去年と違って、プログラムの合間合間に休憩時間があり、多くの日経企業の人たちと名刺交換したり企業紹介する時間が割かれていました。
昨年参加した時にアンケート用紙に「名刺交換の時間が欲しい」と書いたのが功を奏したのでしょうかね。去年参加した日本人からはかなりそういう意見が出てましたから。でも今年はきちんと改善されていました。素晴らしい!!
で、今回はニトリ台湾の董事長兼総経理の杉浦さんがニトリ台湾のこれまでのあゆみと今後の施策について語っておられたのですが、本当に色々勉強させていただきました。
特に台湾でニトリのCMを流す時に、日本のちびまる子ちゃんのキャラクターを使ったら、日本政府から日本の漫画を海外に広めたという事で補助金が出た、とおっしゃっていた部分です。
こういう補助金って知らないだけで、調査すると割と色々申請できるんですよね。
今働いてる会社で、何か新しい案件があればそれにまつわる補助金が日本政府から、あるいは台湾政府から出ないか、今後は徹底的に調査しようと思います。
この経済懇親会にはテレビで見かける台湾の大企業の偉いさんも結構参加していたんですが、そういう方々をみて思ったのは非常に腰が低くていい人だという事です。でもって、どっしり構えていましたね。テーブルには季節のフルーツやデザートが何種類も置かれていて、日本人はそれに手をつけずに緊張しつつ話を聞いてるのですが、台湾の大企業の偉いさんは結構、パクパク美味しそうにフルーツを頬張っていたのが印象的でした。チャーミングでしたね。
来年もまた招待されたら、スピーチの1つや2つ、やってみたいですね。
以上
台湾マスターでした。
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