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中国アリババの平頭哥半導体公司。半導体産業のユニコーンとなるか?

中国アリババの平頭哥半導体公司。半導体産業のユニコーンとなるか?

どーもこんにちは。

台湾マスターです。

さて、今回は台湾と直接関係があるわけではありませんが、間接的な影響必至なので、記事にしたいと思います。

世界的に有名になったジャック・マー(馬雲)率いるアリババ。(とは言っても、彼は2019年9月をもって引退しますが。。)2018年9月19日に中国杭州市で開催したイベントで重大発表がありました。

それは

本格的な半導体産業への進出です。

2018年4月には32ビット組み込みCPUプロセシングコア設計の「中天微系統有限公司(C-SKY Microsystems)」を買収していたので、アリババの半導体産業進出はほぼほぼ既定路線でした。

が、

このイベントで発表された別のサプライズは、

アリババが「平頭哥半導體公司」という子会社をつくり、2019年4月にはNPU(ニューラル・ネットワーク・プロセッシングユニット)というAI処理専用チップを発表し、2~3年内に量子コンピューター用チップを発表するということです。

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平頭哥半導體公司ってどう言う意味?

この会社名を見て、半導体公司って言うのは日本語でも意味がわかるので、なんの会社なのか一目瞭然なのですが、

平頭哥(ping2 tou2 ge1/発音:ピントウガー)って何???

って絶対思いますよね。

平頭と言うのは中国語で「角刈り頭」と言う意味があり、「哥」と言うのは「お兄さん」と言う意味です。

まあ、こんな感じですね。

画像元:アンサイクロペディア「西部警察」

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なので、「平頭哥半導體公司」を直訳すると

「角刈り兄ちゃん半導体カンパニー」

と言う、なんともふざけた意味になるのですが、実はこの「平頭哥」。中国語である動物の俗称として使われています。

その動物とは。

ラーテル
画像元:Wikipedia

画像元 :Naturaleza Insólita

この動物は「ラーテル」というハチミツが大好きなイタチ科の動物です。

見た感じ、マッチョでコワモテのイタチですね。

そして、何と言っても「角刈り兄ちゃん」感がちゃんと出てますね。

こんな感じの人を大阪のミナミで見たことがあるような無いような。。

ちなみに英語では「Honey badger(ハニーバジャー)」と言う名称です。

なぜ平頭哥半導體公司と言う会社名なのか?

この角刈り兄ちゃんことラーテル、実はものすごい獰猛です。

世界一怖いもの知らずの動物

として知られています。

ライオンであろうがハイエナであろうがスイギュウであろうが、とにかく勇敢に立ち向かい、獲物を奪略することさえあります。

そして防御力が半端ない動物です。

背中の皮が分厚く、襲われてもダメージがほぼないそうで、スカンクのような「おなら攻撃」と言う最終兵器も持ち合わせています。

半導体業界では新参者であるアリババは、そんな「平頭哥(ラーテル)」を手本とし、この市場に勇敢に立ち向かっていこう、とのことで会社名を「平頭哥半導體公司」としました。

ちなみに名付け親はもちろんジャック・マー氏です。

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平頭哥半導體のバックグラウンド

このアリババの「平頭哥半導體」と言う新会社、実はバックにDAMOアカデミー(達摩院)と言うアリババの先端技術研究所が支えています。

今後「平頭哥半導體公司」はDAMOアカデミーの半導体技術者100人と2018年4月に買収したC-SKY Microsystemsの技術者、合わせて200〜300人体制となり、AIチップや量子コンピューター用チップの開発を行なう予定です。

DAMOアカデミーとは

DAMOアカデミーは2017年にジャック・マー氏が設立した先端技術研究所で、3年内に1000億人民元(1兆7千億円)を投資するとしています。

で、今現在は世界から超一流の科学者や技術者を招聘し、先端技術とりわけ半導体技術の研究を行なっています。

ちなみにDAMOとは 

Discovery

Adventure

Momentum

Outlook

のことです。

とにかくものすごい金額を投資して研究開発を進めています。

なぜ今、中国が半導体に力を入れているのか?

もうこれは簡単に半導体技術と言う点では世界から大きく遅れを取っているからですね。

記憶に新しいのが2018年5月に起こったアメリカによる中国通信機器大手のZTE(中興通訊)への制裁です。

米国企業の部品の供給が制限され、ZTEはたちまちスマホ等のデバイスを作れなくなりました。

なぜ作れなくなったかと言うと米クアルコム製の半導体の供給がストップされたからです。

結局その後ZTEへの制裁は解除されましたが、ここで明るみに出た中国産業の問題点は

自国に半導体産業がないと、もうどうしようもない

ということです。

第二次世界大戦勃発前に日本が石油を絶たれたのと同じような状況です。

今後、AIや自動運転などの発展に伴い、様々なデバイスにどんどん半導体チップが使用され、使用量は確実に年々増えていきます。

そういう背景から、中国政府がトップダウンで半導体技術等、最先端技術研究に力を入れるように指示しています。

加えて米中貿易戦争の激化も中国国内での半導体技術の研究に拍車がかかっています。

今後のテクノロジーを左右する半導体の分野で出遅れている中国に取っては、早急に対策しなければいけない問題なんですね。

AI、量子コンピューターの分野で、アメリカより優位に立てるよう、国のバックアップを受けつつ、天文学的な金額を投資し現在猛スピードで研究を進めています。

半導体分野で遅れをとる=国の存亡に関わる

と言うことなんですね。

終わりに

この角刈り兄ちゃん半導体カンパニー。量子コンピューターの分野では今後Googleと戦うことになります。

今はまだ全然有名ではありませんが、「平頭哥半導體公司」はれっきとしたアリババの会社です。

2年後、3年後には恐ろしく巨大な半導体企業となっているかもしれません。

NEXTユニコーンになるかもしれないポテンシャルを持った企業と言えるでしょう。

以上

台湾マスターでした。

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