今店頭市場がアツい!TPEx(旧グレタイ証券市場)について。
どうも!
最近は毎日うだるような暑さです。
夜もエアコンつけっぱなしで寝ないとだめなくらい、夏のようなアツーい天気が続いております。
さて、外は暑いですが、台湾株式市場もアツいです!!
今回はTPEx(タイペイエクスチェンジ)について、紹介したいと思います。
画像元:タイペイエクスチェンジHP
TPEx(タイペイエクスチェンジ・旧グレタイ)とは
画像元:タイペイエクスチェンジHP
日経を読んだり、経済ニュースを見ていた人なら「グレタイ証券市場」って耳にしたことがあると思います。
グレタイってなんだ?
釣り好きなら新種の魚の名前かな?って思っちゃうかもしれません。なんで、野村證券さんの説明をここにコピペしておきます。
台湾証券取引所とは別のもう一つの台湾を代表する証券取引所。英語名はGreTai Securities Market(GTSM)。中小型株や派生商品、債券の振興と監視を行う非営利団体として1994年に設立された。新興企業向け市場であると同時に債券店頭取引(Over-the-counter trading)に強みを持ち、アジアにおいて最も流動性のある債券市場のひとつである。
引用元:野村証券HP
このグレタイ証券市場が2015年2月24日に「タイペイエクスチェンジ(TPEx)」という名称に変更になりました。じゃあこのTPExとは何を扱ってるんでしょうかね?いい加減には答えられないので、ここは公式HPの紹介を載せておきます。
タイペイエクスチェンジは企業の異なる成長段階に合わせ、成長ポテンシャルの高い企業新規上場及び資金調達する際の取引所として、積極的に新興ハイテク産業、バイオテクノロジーや医療産業、クリエイティブ産業、中小企業及び零細企業の上場や資金調達をサポートしております。TPExは更に集中取引と価格協議取引を構えた多機能市場を構築し、同時に株式、債券、ETF、TDR及び店頭金融派生商品などの金融商品取引業務を取り扱い、投資者の多様な取引ニーズを満足させることを目指しております。
引用元:タイペイエクスチェンジHP
このTPEx、日本語の公式ホームページもありますので、気になる方はご覧になってください。
簡単に言いますとこのTPExは日本でいうとジャスダックやマザーズのような位置づけです。
台湾のナスダックとも呼ばれています。
※台湾には有名な台湾証券取引所というものもありますが、これは日本の東証1部、2部に該当します。
TPEx(證券櫃檯買賣中心)取り扱いの株
台湾証券取引所で扱う株式は「上市股票shang4 shi4 gu3 piao4」と呼ばれるもので一般的に「上市」と呼ばれています。東証に値する株式ですので、上場の審査は厳しいです。
一方、TPExで取り扱う株式には
「上櫃股票shang4 gui4 gu3 piao4 (Main Board)読み方:シャングイ」
「興櫃股票xing4 gui4 gu3 paio4(Emerging Stock Board)読み方:シングイ」
「創櫃板chuang4 gui4 ban3(Go Incubation Board)読み方:チュアングイ」
というものがあります。上場審査の厳しさから言うと、
上市>上櫃>興櫃>創櫃
となります。
投資リスクからいえばもちろん「創櫃」のリスクが一番高いです。
ではここからはTPEx取り扱いの株式について、詳しくみて行きましょう。
上櫃(メインボード)
登録要件
画像元 :タイペイエクスチェンジHP
申請プロセス
画像元 :タイペイエクスチェンジHP
特徴
台湾に証券口座を持っており、現地にて売買を行なっている限り、株の売買の仕方においてはいわゆる一部上場である「上市」となんら変わりません。インターネットやスマホのアプリにて簡単に売買できます。ストップ高(前日比+10%)とストップ安(前日比−10%)も上市と同じ基準で設定されています。流動性もあるので、個人投資家として感覚的には本当に「上市」と変わりません。私も台湾株を始めたばかりの時は「上市」と「上櫃」が別の取引所の株式とは知りませんでした。
興櫃(エマージング)
登録要件
画像元 :タイペイエクスチェンジHP
申請プロセス
画像元 :タイペイエクスチェンジHP
特徴
一部においてはインターネットを通じ売買できますが、基本的には店頭取引となリます。非上場の株であるため、流動性が低くリスクが高いです。また、ストップ高とストップ安が設定されていないため、かなり大きな値動きとなるのが特徴です。ステップアップを果たし、「上櫃」に上場する際には証券会社が株価を操作した上で上場する場合があり、度々問題となっています。
個人投資家は手を出さないのが無難です。
創櫃
登録要件
1.株式会社あるいは有限会社の形態を取っていること。株式会社設立の目的があること。
2.革新的でオリジナリティがあり将来性があること。
3.会社設立の年数、収益力や資本金は不問。
4.TPExの指導を受けること。
申請プロセス
画像元 :タイペイエクスチェンジHP
特徴
創櫃はベンチャー企業の育成と資金調達の為に作られた制度であり、目標は上場することです。登録後3年を経過するとそれ以降の手続き費用や指導費用等は独自で負担しなければなりません。逆をいえば、創櫃に登録後3年以内に「興櫃(エマージング)」にステップアップを果たすことが求められています。
一般の個人投資家は「TPEx(證券櫃檯買賣中心)」にて「リスク予告書」を確認の上でこの企業に投資可能です。上限は1年間で台湾元15万元までと規定されています。
エンジェル投資家や、財力証明できる自然人あるいは原始株主については上限がありません。
エンジェル投資家
A.機関投資家
B.自己資本が5000万元以上あり投資部門を有する法人やファンド
C.前2項を満たしている信託業
D.法に則り設立された投資事業
かなりリスクの高い投資分野となるので、一般の個人投資家は手を出さないのが無難です。社長が知り合いだったり、将来性がかなりあれば話は別ですが。。。
上櫃(メインボード)の現況
前述の通り、リスクがさほど高くなく流動性があり、個人投資家が手を出しても大丈夫なのが東証一部上場に相当する「上市」とジャスダック・マザーズに相当する「上櫃」です。
「上市」は2016年後半から2018年現在にかけて安定した成長を続けており、加権指数も10,000ポイントをキープした状態が続いています。2018年2月に発生した世界同時株安以降は上下値動きが激しく本日2018年5月18日まで10,300〜11,000ポイントの間で変動していますが、企業業績は引き続き好調です。
「上櫃(メインボード)」上場企業も好調が続いております。以下が2011年10月〜2018年5月現在の上櫃株価指数となっています。
画像元:yahoo奇摩股市
2017年から順調に成長している様子が見て取れます。それもこれも業績がいいからなんですね。
5月15日に全上場企業の決算書が出揃い、第1四半期(2018 Q1)の業績が発表されました。
現時点で上櫃には755社上場しています。気になるQ1の業績ですが、
EPS(1株あたりの利益)5元以上あったのが8社、2元以上5元未満が46社、1元以上2元未満が57社、1元には満たないが利益を出している企業が380社あります。全体の65%以上が利益を出しているという計算になります。
ではここでQ1のEPSが5元以上あった注目企業を紹介します。
画像元:中国時報HP(日本語翻訳追加)
中でも注目は撼訊という会社ですね。「マイニング?挖礦?台湾との関連性は?」の記事内でも紹介したグラフィックボードの会社です。
2017年4月の株価は16元でしたが、1年後の2018年4月には420元という最高値をつけました。
なんと1年で26倍です。
その後、マイニング熱が収まった影響か、売上高が元の状況に戻り、株価が大暴落。
2018年5月18日現在、161元となっています。それでも1年でテンバガー達成してる恐ろしい企業です。
そして次に注目したいのが環球晶(環球晶円・ウェーハズ)という半導体シリコンウエハーの製造販売を行なっている会社です。この企業もずーと株価が右肩上がりです。1年で株価が2倍以上になっている優良企業です。
そして半導体検査用基盤装置メーカーの精測(中華精測・CHPT)も見逃せません。昨年の7月には株価が最高値1,480元を付け、ラーガンプレシジョンにつぐ値嵩株として注目されていましたが、2017年9月以降株価が下がり始め、2018年5月18日現在およそ半分の796元となっています。それでもまだまだ高いので一般人にはなかなか買えない株です。※台湾の株は1000株単位での購入となるので、この株を購入するとなると、最低でも79万6千元(日本円290万年)が必要です。
終わりに
今回の記事ではなかなかスポットの当たらないTPEx(タイペイエクスチェンジ)取り扱いの株について紹介いたしました。
少しおさらいしましょう。
TPExで取り扱っている株は
「上櫃股票shang4 gui4 gu3 piao4 (Main Board)読み方:シャングイ」
「興櫃股票xing4 gui4 gu3 paio4(Emerging Stock Board)読み方:シングイ」
「創櫃板chuang4 gui4 ban3(Go Incubation Board)読み方:チュアングイ」
であり、そのうちリスクが比較的低く、流動性の高い株として「上櫃」をメインに紹介しました。
その「上櫃」に上場している企業で特に注目したいのが、
撼訊・環球晶円・中華精測
という企業です。
今後も「上櫃」から「上市」にステップアップする企業も多いでしょうから、優良企業の動向には是非とも注意しておきましょう!
以上
台湾マスターでした。
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