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台湾の釣り事情&おすすめ釣りスポット~海釣り編

台湾の釣り事情&おすすめ釣りスポット~海釣り編

どうもこんにちは。

日本も梅雨入りしたそうですね。

こちらは空梅雨ですが、今日は久々の雨模様となりました。

天パがうねりだす台湾マスターです。

さて、前回「釣りが好きだ!台湾マスターの釣り遍歴。海・川・池。」という記事内で私が如何にして釣りを好きになったかについて書きましたが、今回は台湾のおすすめ釣りスポットについて書こうと思います。海釣り・川釣り(渓流釣り)・池と、ある程度調査が完了しましたので、台湾在住で釣り好きの方、または観光で台湾に来て、是非とも釣りがしたい!!と考えてる方、必見ですよ。今回は海釣り編をお送りいたします。

その前に、台湾の釣り事情について簡単におさらいしておきましょう。

 

 

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台湾の釣り事情

台湾も釣りは割とポピュラーなレジャーとして一定の人気があります。ただ、日本のように海釣り公園がたくさん整備されているわけではなく、また釣り自体が禁止されているエリアも多いため、釣り環境はとしてはまだまだ発展途上といった感じです。

各種資料を調べたところ、台湾の釣り人口は60万人~120万人とされており、ピーク時には200万人が釣りを楽しんでいたとのことです。政府やその他調査機関を通しての調査が行われていないため正確な数字はわかりません。

仮に60万人の釣り人口として計算すると、台湾の人口は2300万人なので約38人に1人が釣りをしていることになります。

ちなみに日本の釣り人口は700万人とされています。日本の人口は1億2700万人なので、約18人に1人が釣りを趣味としていることになります。

日本よりはやはり少ないですね。

ただ、前回の「釣りが好きだ!台湾マスターの釣り遍歴。海・川・池。」でも書きましたが、台湾の釣り人はいいものもってます。シマノとかダイワのいい値段のするロッドやリールを使ってます。台湾で買えば日本よりも高いので、釣り具はケチってない感じがしますね。

まあ、こちらでも安いリールとか竿も売ってますが、

とても使えそうにないガラクタレベルばかりですからね。

なんで台湾のアングラーは安心の日本ブランドを選んでるんでしょう。

あと、こちらの釣具屋ではアブガルシアのロッドやリールを見かける機会が多いです。アブガルシアの営業さんが頑張って釣り具店回りしてるんでしょうね。日本と同じくコスパ的にいい感じなんで、台湾でも安定したシェアを獲得できているんではないでしょうか。

さて、かつては台湾にも中~低価格帯の釣り具を生産する工場がたくさんあり、2004年には売上高は10億元(日本円約36億円)を超え、8割は国外に輸出していました。

しかし、2005年下期から韓国製や中国製の釣り具が台頭しだし、台湾国内の在庫が急激に増え、釣り具生産環境が急激に悪化し、結果多くの釣り具生産工場が廃業に追い込まれたり、規模縮小を余儀なくされました。

《時報周刊》經濟異言堂 從漁具大國到高掛釣竿の記事に詳しく書かれてますので中国語がわかる方は是非ご覧ください。

現在台湾発の釣り具メーカーとしては「OKUMA」が有名です。日本でもコスパがいいリールとして重宝されています。

では、おすすめの釣りスポットをご紹介しましょう。私は台湾北部に住んでますので、北部の釣りスポットしか紹介できません。悪しからず。

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おすすめ海釣りスポット:台北&基隆

台湾は海に囲まれた島国なんで、基本的には恵まれた釣り環境にあると言えますが、残念なことに沿岸の水深が非常に浅く、ほとんどが遠浅になっているため、ショアジギングで大物を釣るのは非常に困難です。もちろん港湾(漁港)に行けばある程度の水深はありますが、釣り自体が禁止されていたり、安全確保のため釣りできるエリアが制限されていたりします。

海釣りするなら台湾北部の基隆がおすすめです。

基隆港・通称「白灯(白燈bai2deng1)」

とくに有名なのは「白灯(白燈)」と呼ばれる防波堤です。

場所はここです。↓

ショアジギングでカンパチ・サゴシ・アジ・シイラ・タイ・カジキなどが釣れます。

台湾では人気・実績No.1の釣りスポットです。

去年1年間で、のべ5万5451人がこの場所で釣りをしています。

周元偵さんという台湾の方が釣り動画をアップしていますので、是非ご視聴ください。

また、「路亞知識 432:釣點介紹 基隆港 白燈」という台湾の方のFBにも新聞の過去記事が掲載されており、中国語がわからなくても写真でこの場所のすごさがよくわかります。

ただし、以下の点にご注意ください。

この白灯という防波堤、残念ながら誰でも行ける場所ではなく、釣り協会等の基隆市公認の釣り団体に参加し、そのサークルに年会費を支払い会員となるか、あるいはその団体が企画する釣り大会等にスポット参加を申し込むかしないと、釣行が許されない場所です。違反した場合、3万元~15万元(日本円約11万円~54万円)の罰金が科せられます。

その基隆市公認の「白灯」で釣りができる釣り団体はというと、2018年は以下となっています。毎年変わります。

※以前は釣りサークルを自分で作り、当局に申請すれば釣行可能な日程が割り振られましたが、2018年からは釣り団体が多くなったため新団体の申し込みは不可となりました。

各団体ごとに釣行可能な日程が割り振られています。

例えば中華民國釣魚生態保育協會という釣り団体は毎月第3日曜日に「白灯」にて釣行が許可されています。この団体のホームページを見ますと、年会費は500元(日本円約1,800円)です。

中国語ができて、この場所に興味のある方は是非「問い合わせ」欄に載っている各団体の電話番号に電話して連絡をとってみてください。経験上、日本人は非常に歓迎されます。

ちなみに台湾国外から連絡する場合は+886を頭につけて、且つ先頭の「0」を抜いて電話をかけてください。台湾国内からかける場合はそのままで大丈夫です。

ここで注意点。

台湾の防波堤は基本どこも海面からの距離が相当高く、また波も高いため、海に落ちればすぐ「死」につながります。ライフジャケット、釣り用の滑り止め靴が必須です。

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台北港

この港も釣りスポットとして有名ではありますが、白灯ほどではありません。

場所はここです。↓

シイラ・カンパチ・タチウオ・根魚等が釣れます。

詳しくは周元偵さんの釣り動画をご視聴ください。

残念ながらこのスポットも「白灯」と同じく釣り団体に加入していないと入れない場所となっています。

以下が2018年の時点での釣行可能な釣り団体とその日程です。

興味のある方は上記同様、各団体に問い合わせてみてくださいね。

昨年はのべ9624人がここで釣りをしています。

以前は日曜日のみ解放されていましたが、2018年からは土曜日も解放されるようになり、1月~4月までですでにのべ6247人がここで釣りを楽しんでいます。

深澳漁港

「白灯」も「台北港」もどちらも釣り団体加入が前提条件なんで、気軽に行ける場所ではないですね。

では、何の申請も必要なく気軽に行ける漁港はどこでしょうかね?

実は以前はほぼ全面的に漁港での釣りは禁止されていました。2006年頃から徐々に開放されてきており、現在では基隆のほぼどの漁港でも釣りが可能となっています。

ただし、漁港内で釣り可能なエリアが予め指定されており、指定エリア外で釣りをした場合は3万元~15万元の罰金を取られますのでご注意ください。

各漁港の入り口に釣り禁止エリアと釣り可能エリアについて記した看板があるので、まずそれに目を通しておきましょう。

漁港の釣り可能エリアについてザックリ言うと、

外海NG・内海OK

ということです。

外海は波が高く危険なので釣り禁止です。釣りが可能なのは波が穏やかで安全な内海だけです。なので、大物釣りやショアジギングにはあまり向いていません。

数ある漁港の中で私がおすすめなのは

深澳漁港

です。

場所はここです。↓

この場所、何が良いって台北からのアクセスがめちゃくちゃよくて、台北から車で30分ほどです。

海もきれいで、釣った魚も問題なく食べれますね。

私が行ったときは子供を連れて、サビキでアジなどの小物を釣っている人が多かったです。そして餌木をつかってエギングしてる人もいました。

そしてビックリしたのが、太っい竿に、これまた太い糸を巻いたでっかいリールで飲ませ釣り(泳がせ釣り)してる人がたくさんいたことです。しかもずら~と竿を並べて一番いい場所を陣取っています。

調べてみると、彼らは釣った魚をレストラン等に売って生活する職業釣り師で、深澳漁港で高級魚である「ハタ(中国語名:石斑魚shi2 ban1 yu2)」を狙っているとの事。

職業釣り師がくるくらいですから、釣れるんでしょうね。ただ、ハタは巨大魚なんで、普通の釣り人の持ってるタックルではまず太刀打ちできないですね。

あとこの深澳漁港のいい点は、漁港のすぐ裏に絶景の観光スポットがある点です。港から歩いて5分くらいでしょうかね。「象鼻岩」という「台湾観光 超超超レアスポット!」という記事内でも写真付きで紹介した象の鼻に似た巨大岩があるんですが、これがものすごい絶景です。

釣りしてて釣れなかったらこの「象鼻岩」を見て癒されるといいですよ。

あるいは「象鼻岩」を見たついでに深澳漁港でちょろっとエギングやサビキなどの釣りするのもありだと思います。

深澳漁港のいい点をまとめると

・台北からのアクセスが抜群にいい。

・近くに広い駐車場がある。

・割と安全。(子供も安心して釣りが出来る)

・海が綺麗。

・歩いて「象鼻岩」に行ける。

以上です。

レンタカーを借りて行ってみましょう!!で、ついでに海岸線をドライブすれば嫌な気分も吹っ飛びますよ!

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おすすめ?海釣りスポット:桃園

桃園エリアにも漁港があります。基隆のように厳しく釣りが規制されているわけではないので、釣りがしやすいと言えばしやすいですが、基本的にはあまりおすすめできません。なので、表題には「おすすめ?」と「?」マークをつけました。

理由を以下に記します。

・工業地帯が隣接していて水質汚染が激しい。

・釣っても基本食用にできない。

・小物しか釣れない。

・沿岸部は砂や泥が溜まり水深が極端に浅い。

・上記ゆえにショアジギングに向かない。

※桃園の海岸線は砂や泥の堆積が醜く、船を運行するのに支障が出るほど深刻な問題になっています。

私は海釣りでは基本はルアーで釣って、釣った魚を食べたい派なんで桃園の釣りスポットは好きではないですが、ここでは2カ所ご紹介いたします。

竹囲漁港(竹圍漁港)

場所はここです↓

釣れる魚はボラ・チヌ・キビレ・ゴンズイ・キス・コノシロ(ツバメコノシロ?こちらでは午仔魚と呼ばれています)等です。

基本、沿岸部は全てサーフになっており、投げ釣りでキスが釣れます。また、スプーンやミノーで稀にコノシロが釣れます。釣れたとしてもあの水質なんで食べたくないですが。。ただ、このコノシロは超美味で高値で取引されています。

下の写真を見ればわかると思いますが、沿岸部に工場がたくさんあります。

この竹囲漁港、今では観光地となっており、土日になると台湾各地から海鮮料理を食べに来る人や魚を買いに来たりする人でごった返しています。

永安漁港

次に紹介するのが、「永安漁港」です。

場所はここです。↓

竹囲漁港から南へ30キロほど下った場所にある漁港です。


永安漁港も竹囲漁港も非常に似た漁港で、ここもすでに観光地となっています。土日には地元の人や台湾人の観光客で賑わっています。

外国人はほぼいません。

後述しますが、私は釣り以外の目的でこの永安漁港に何度も来ていますが、日本人に会ったことありません。外国人を見かけたこともないですね。

かなりローカルな観光地と言えるでしょう。

釣れる魚は竹囲漁港と同じです。ボラ・チヌ・キビレ・ゴンズイ・キス・コノシロが釣れます。

土日に行くと、かなりの人がここの堤防で釣りを楽しんでいます。

が、基本、全然釣れてません。フグとかボラとかどうでもいい魚がよく釣れます。

あと、このエリアはチヌが放流されていますので、チヌも釣れます。私は釣ったことがないですが、流行りのチニングをしても面白いかもしれません。実際、ここの近くの河口でワームやトップウォーターでチニングをしている人もいます。

ただ、水質がアレなんで釣れても食べれないと思います。引きを楽しむだけですね。

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超私的な意見を言わせていただくと、竹囲漁港に行くくらいなら、永安漁港に行ったほうがいいです。

理由は

・釣れる魚は一緒。

・水質汚染度的には竹囲漁港より少しマシ。

・釣りしなくても十分楽しめる。

3番目に書いた「釣りしなくても十分楽しめる」の最大の理由は、

サイクリングロードが整備されているからです。


海岸沿いにおよそ6㎞ほどのサイクリングロードが整備されており、めちゃくちゃキレイです。海岸をサイクリングし潮風を浴びながら景色を楽しみ、そして途中には「緑のトンネル」といって、樹木に覆われた道もあります。癒されますよ〜。

そして、一番素晴らしいのがここで見れる夕日です。

自転車を持っていかなくても道沿いにたくさんのレンタサイクル屋があり、1日100元で無名のマウンテンバイクやママチャリを借りれます。少しいいチャリに乗りたいなら150元くらい出せばジャイアントのマウンテンバイクに乗れます。4人乗りの幌付き自転車なら300元〜400元で借りれます。

私はロードバイクを所有してますので、車に積んでよくこの永安漁港にサイクリングに行きます。

釣りに来たけど、釣れなかったとか、ストレスが溜まってる時、ここでサイクリングでもしましょう!

まとめ

今回は海釣り編をお送りしました。台湾マスター的おすすめ釣りスポットは

・基隆港白灯

・台北港

・深澳漁港

・竹囲漁港

・永安漁港

釣り以外にも色々楽しみたいなら深澳漁港か永安漁港に行きましょう!!

以上

台湾マスターでした。

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