初心者必見!中国語は何が難しいのか?聽說讀寫から解説します。
どーもこんにちは。
台湾マスターです。
さて、中国語カテゴリ内の記事数が少なすぎて非常に残念なブログになってますので、今回は中国語について書こうと思います。
数少ない中国語に関する記事の中で何度も発言していますが、日本人にとって中国語は
非常に勉強しやすい言語
です。
なんてったって漢字書けるし読めますからね。
でも中国語を勉強しながらも、結局挫折した方も多くいるみたいです。
日本人にとって中国語のどこが難しいんでしょうかね?
今日はその点について、中国語で言ういわゆる
聽・說・讀・寫
から話していこうと思います。
聽說讀寫(ting1 shuo1 du2 xie3/ティン・シュオ・ドゥ・シエ )とは中国語で語学における
聽:リスニング
說:スピーキング
讀:リーディング
寫:ライティング
のことです。
では、一つ一つ見ていきましょう。難易度を5段階評価しています。
聽:リスニング
難易度:★★★★☆
中国語のリスニングは日本人にとっては難しいです。
英語の場合は中学校の頃から、今では小学校のころから勉強しますし、日本語内にも多くの英語の外来語が使用されていますから、英単語を聞いてもまあ何とか理解できると思います。
例えば、英語の「アップル」はリンゴの事ですよね。
で、英語のネイティブスピーカーとかジャイアント馬場にかっこよく「アッポー」って言われても、
「あ、何かリンゴの事言ってんだな」
ってなりますよね?
じゃあ中国語でリンゴはどう発音するかというと、
「ピングォ(蘋果)」
です。
聞いた瞬間
「ワッツ!?ワット イズ ピングォ!?」
ってパニックになりますよね。これまでに「ピングォ」なんて言葉を聞いたこともないので、全く何のことかわかりません。
しかも中国語には声調という4種類の音がありますので、同じ風に聞こえたとしても、実は声調が違って違う意味だったりするということがよくあります。
幸い、「ピングォ(蘋果)」という発音の単語(名詞)はほぼほぼリンゴしか存在しないので、「ピングォ」と聞こえたらリンゴの事だと思ってもらって差し支えないですが、他の単語だとそうとは限らず、聞いた感じ同じ発音の単語でも意味が全然違ったりすることが多々あります。
一例を出すと、
川・船・喘・串
上記の漢字、中国語ではすべて「チュアン」と発音します。
が、
すべて声調が異なりますので、いわゆる「音」が異なり、「チュアン」と聞こえても音により意味が異なってきます。
発音の違いを文字で表現できないのがもどかしいです。
で、それぞれの意味はと言いますと。。
川(1声:chuan1)→日本語でも「川」という意味
船(2声:chuan2)→日本語でも「船」という意味
喘(3声:chuan3)→日本語で「呼吸する」という意味の動詞
串(4声:chuan4)→日本語で「つなげる」という意味の動詞
このように意味が全然違います。
で、さらに厄介なのが、
日本人としては同じ「音」にしか聞こえないが、実はピンイン表記が異なる単語もあります。
例えば、
窓を意味する
「窗」
という単語。
これも日本人には上記同様「チュアン」と聞こえますが、ピンイン表記は
「chuang1」
で「g」が追加された音です。
1声の発音なので、上で紹介した「川」と同じ「チュアン」という音にしか聞こえませんが、意味は異なります。
というように、日本人には聞き慣れない音ばかりなので、中国語のリスニングは難しいと言えます。
說:スピーキング
難易度:★★★★★
日本人にとって一番難しいと言われるのがスピーキングです。
これは別の記事にも書きましたが、
全て「発音」の難しさと「声調」のせいです。
発音
中国語の発音はめちゃ難しいです。
上のリスニング部分でも書きましたが、似たような音に聞こえても実は発音の仕方が違うということが多々あります。
また、
日本語にはない「音」が中国語にはあり、そもそも発音の仕方自体がよくわからずとっても難しいです。
代表例としては
「是shi4」
この漢字です。中国語では頻出する言葉で、英語のBe動詞のような立ち位置です。
日本語であえて読み方を書くと「シー」となりますが、
決して「シー」という音ではありません。
日本語には無い音なので、残念ながら発音の仕方を文字で表現できません。
実際に発音を耳で聞いて、何度も何度も練習したり、中国語の先生に発音のコツを習ったりしながらやっと正確な「シー」の発音が言えるようになります。
正確に発音できるようになればいいですが、センスの無い人はどれだけ練習してもこの「シー」という発音ができません。
なので、「是・シー」という発音を聞いた瞬間にその人の中国語の発音レベルがわかります。
台湾人にはよく日本人の「是・シー」の発音を真似してバカにされたりします。
まあ、言語というのはただのツールに過ぎないので、相手に意味が伝わっていれば別に発音が悪かろうがどうでもいいのですが、ただ、この「是」という中国語の音は日本語には無い音のため、「是・シー」という発音を正しく発音できるようになるには案外時間がかかります。
実際、自然な中国人のような「是・シー」の発音をするには非常に苦労します。というか逆に綺麗に正しく「シー」と発音できる日本人は少ないのが現状です。
もっと言うと台湾人でも上手く発音できない人もいます。
台湾国語と呼ばれるいわゆる田舎っぺの発音では「シー」と言えず「スー」になります。なので、日本人でどうしても「シー」の発音が出せない場合はいっそのこと「スー」にしてもOKです。通じます。
※ちなみに文字通りに、日本語読みで「シー」と発音する漢字もあって、例えば「夕」とか「繫」という漢字が「シー」という読み方になります。これは日本語にも同じ音があるので、日本人誰でも発音できる簡単な発音です。
それ以外に、中国では「詹」とか「張」の苗字がよくありますね。
どちらも日本語的に発音すれば「ジャン」なのですが、正確な発音は異なります。
「詹」のピンインはzhan1で、「張」のピンインはzhang1です。
日本語には無い音なので、これまた文字で表現できませんが、日本語であえて書けばどちらも「ジャン」と言う読み方です。が、実は発音方法は全く異なります。
ぶっちゃけこの2つを上手く発音できる日本人は少ないです。まあ、台湾人でも上手く発音できない人もいるので、そこまで気にすることもありませんが、とにかく
中国語の発音は非常に難しいです。
声調
もう一つ中国語で厄介なのが声調と呼ばれる「トーン」です。
発音も難しいのに、その上「声調」というトーンまで気にかけて話さなければいけません。
上のリスニングの部分で書いたように「声調」が変われば意味も変わります。
例えば、
買(mai3):買う
賣(mai4):売る
この全く逆の意味の漢字、どちらも
「マイ」
と発音します。
しかし声調が異なるため、
3声で発音すると「買う」、4声で発音すると「売る」
と言う意味になります。
難しいですよねー!!!
このように、日本語には無い発音がたくさんあって難しい上に、さらに声調まで気にかけつつ話さないといけないので、日本人にとってスピーキングは非常に難易度の高いスキルです。
讀:リーディング
難易度:★★☆☆☆
リーディングは日本人にとって一番簡単と言えます。
なぜかって?
それは漢字がわかり、漢字の意味を知っているからです。
そして中学や高校で中国の漢詩を勉強していて、中国語を見てもなんとなく何が書いてあるか、大体想像がつくからです。
もちろん、全く中国語を勉強したことない人が、中国語の文章を読んで完璧に内容を理解できるわけはありませんが、でもなんとなく
あー、文章中に【経済】とか【貿易】って漢字が入ってるから経済の内容を書いてるんだろうな
ってわかると思います。これは日本語を話す日本人だけの特権です。
他の外国人は中国語の文章を見ても全く内容を理解できません。
漢字を知らないからです。
彼らにとっては漢字は「記号」にしか見えません。
ここで質問。
「สวัสดี ครับ」
これ、なんて書いてあるかわかります?
日本人なら普通わからないですよね〜。だって勉強したことない言葉ですもん。
東南アジア系の言語だったよな〜。
とか、
タイ語じゃね?
と言うくらいのレベルで、読めませんし、もちろん意味もわかりません。
ちなみにこれはタイ語で「サワディークラッ」って読んで、意味は「さようなら」だそうです。
これと同じで、外国人が漢字を見た時の感覚は私たち日本人がタイ語を見た時の反応と同じです。
意味不明なんです。
でも日本人は漢字を理解してるので文法は違えど、漢字の意味はわかります。
もちろん日本語の漢字の意味と中国語の漢字の意味とでは場合もありますが、基本は同じです。
これは大きなアドバンテージですよね。
中国語の単語を学習して、文法を勉強すればすぐに中国語の文章を理解できるようになります。
中国語の文法は単純で全然複雑じゃないので簡単です。パターンを覚えればすぐに意味は理解できるようになります。
ただ、文章を朗読するためには中国語の漢字の読み方を覚えなければいけないので、それが一番大変で苦痛になりますし、中国語学習で一番時間を書けなくてはいけない部分です。
そうは言っても、日本人にとってリーディングは一番、容易に習得できる部類に入ります。
寫:ライティング
難易度:★★★☆☆
ライティングの分野では、日本人は外国人より圧倒的に有利です。
なぜかって??答えは簡単。
日本人は漢字書けますから!!
外国人にとってはライティングを強化するには、まずはじめに漢字の読み書きから勉強しなければなりません。
これにはもんのすご〜く時間がかかりますから、欧米系の外国人、と言うか日本人以外の外国人はどれだけ上手く中国語を喋れても漢字書けない人ばっかりです。
実際漢字を自らの手で書くことができる外国人、私は見たことないです。
しかし、我々日本人は基本的には漢字書けますからね。
※もちろん、日本語漢字と台湾で使用されている繁体字漢字は若干異なりますが、大きくは変わりません。逆に日本語漢字と大陸で使用されている簡体字漢字の方が変化が大きく、日本人が簡体字を習得するには少し時間がかかります。
この時点で、ライティングのスキルで日本人は他の外国人に比べて圧倒的有利な立場にあります。
ただ、実際に文章を作成するには様々な単語を覚えて、中国語の文法をマスターしないといけませんのでそれには時間がかかります。
日記レベルなら真面目に半年も学習すれば書けるようになりますが、きちんとしたビジネス文章を書いたり、日本語を中国語に翻訳したりする場合にはかなりの時間とエネルギーを費やさねばなりません。
人に見せれる、中国語話者に引けを取らないライティングスキルを身につけるには少なくとも4年以上の中国語の学習時間が必要だと私は思います。
ただし、他の外国人のように、漢字の読み書きから勉強しなくていい分、日本人にとってライティングの分野のハードルはそこまで高いものではありませんね。
終わりに
何度も言いますが、中国語は日本人にとって一番学習しやすい言語です。
リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの難易度的に言うと、
日本人にとってはスピーキング(說)が一番難しく、その次がリスニング(聽)、で次にライティング(寫)、で一番容易なのがリーディング(讀)です。
中国語は日本人にとって一番身近な言語であり、今となってはかなり重要な言語です。
ビジネスにしても旅行にしても、中国語を話すことで世界は確実に広がります。
文化的・政治的背景から中国語を敬遠してる人もいるでしょうが、本当に勉強しやすい言語なので、是非トライしてみてはいかかですか?
以上
台湾マスターでした。
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