三大法人の謎と台湾株式市場の特徴。全部話します。
どーも。
台湾マスターです。
今回は台湾株に影響を与える存在と台湾マーケットの特徴について話します。
「三大法人」とは
台湾株に影響を与える存在それはズバリ「三大法人 san1 da4 fa3 ren2」です。
三大法人とは
1.外資及び中国大陸資本(外資)
2.本国投資信託(投信)
3.証券ディーラー(自營商)
の3つを指しています。そしてこの3つの動向が株価に大きく影響を与えます。2と3だいたいわかりますね。
2の投資信託(投信)は日本語と一緒でいわゆるファンドですね。証券会社を通して間接的に株の売買をしてます。
3の証券会社(自營商)というの政府から認可された証券会社内の投資部門で自己資金で運営している組織です。ここは証券会社を介さず証券取引所と直接株の売買をしています。
では、1の外資とはなんでしょうか??
主たるものとして、「海外ファンド・ヘッジファンド・海外の台湾系企業の投資資金」等の海外機関投資家から流れる資金を指します。台湾においては海外機関投資家へは色々規制があるので、一般的にこれらは「外資証券ディーラー(外資券商)」を通して間接的に台湾株を売買しています。
上記3つで、一番影響力があるのがこの外資です。
覚えておいてもらいたいのは
外資≠外資証券ディーラー(外資券商)
ということです。
誤解している人が多いです。実際私も誤解してました。
台湾に進出している外資系証券ディーラーを以下に記載しておきます。
・摩根士丹利:モルガン・スタンレー
・瑞士信貸:クレディ・スイス
・摩根大通:J.Pモルガン・チェース
・美商高盛:ゴールドマン・サックス
・新加坡商瑞銀:UBS
・美林:メリルリンチ
・港商麥格理:マッコーリー
・東方匯理:アムンディ
・港商德意志:ドイツ銀行
・港商野村:野村證券
・港商法國興業:ソシエテ・ジェネラル
・大和國泰:大和・キャセイ・キャピタル
・法銀巴黎:BNPパリバ
・香港上海匯豐:香港上海銀行
ほとんどが皆さんの知ってる外資系金融ですね。これで三大法人が一体何なのかを理解していただけたかと思います。でもこの三大法人の売買状況はいつ分かるのでしょうか?
三大法人の売買状況
日本においては「投資部門別売買状況」というレポートが毎週木曜日に東京証券取引所から公表され、これを見れば前週の海外投資家の動向が把握できるようになっていますね。
では、台湾においてはどうでしょうか?
「三大法人」の動向はいつわかるのでしょうか?
なんと、当日の午後3時には売買状況が公表されます。しかも毎日公表されます。
※ちなみに取引所の一般取引時間は朝9時から午後1時半までです。
取引時間中はこの三大法人がどんな動きをしてるのかはわからないですが、午後3時ごろには三大法人の売越し、買越しの総額が公表されます。そして、午後4時過ぎには証券取引所に上場する個別銘柄についての三大法人の売買状況が公表されます。午後4時半ごろには個別銘柄について、どの外資証券ディーラーや国内証券ディーラーが何株買ったか、何株売ったかについての詳細な売買数が公表されます!
上記理由から、三大法人が連続して買越している株を調査し買えば、利益を出せる可能性は高まります!
もちろん一概には言えませんが。
三大法人の売買状況の調べ方
台湾証券取引所における三大法人の売買状況
台湾証券取引所における三大法人の売買状況については台湾証券取引所のホームページにて公表されます。日本語のホームページがあるのでわかりやすいですね。調べ方ですが、「マーケット情報」と書かれているボタンにマウスのカーソルを合わせます。そして次に「主要三大法人」をクリックします。そうするとその下に「主要三法人売買金額統計表」が出てきますのでそこをクリック!
するとこんな画面が出てきます。
最近三大法人の売買状況がさらに細分化されて、詳しい動向まで追えるようになりました。
個別銘柄の三大法人の売買状況
色々なサイトがあるのですが、今回は「玩股網」というサイトを紹介します。まず、このサイトの検索部分に企業名か銘柄コードを入力します。「泣く子も黙る」TSMC/台積電を例にして説明します。
TSMCの銘柄コードは「2330」なのでそれを入力します。
そうすると次のような画面が出るので、「法人動態」をクリックします。
そうすると、チャートのすぐ下に「三大法人買賣超」という表が現れます。
売り越しなら緑でマイナス表示です。買い越しなら赤で表示されます。
このサイトでは三大法人の売買状況を直近40日まで追うことができます。「選擇期間」をクリックすると「5日」、「10日」、「20日」、「40日」と選択することができます。
ここで大事なポイントですが、
台湾株の単位は「張」です。「1張=1,000株」です。
上を例にとって説明すると、2018年3月6日に三大法人はTSMC株を「14,396張」買い越したことになります。つまり「14,396,000株」買い越したということですね。
この部分が3日連続とか5日連続で赤表示で買越されていれば、その後株価が上がる可能性大です。一概には言えないですが。
個別銘柄の証券ディーラーの売買状況
先ほどクリックした「法人動態」の3つ右に「主力進出」というのがあるのでそれにカーソルを合わせて、表示される「買超vs賣超」をクリック。
するとこんな画面に。
左側が赤で表示されている「買い越し」、右側が緑で表示される「売り越し」となります。2018年3月6日のデータだと、「野村証券」が「3,889張」買い越しています。
このサイトだと、直近1か月までの証券ディーラーの売買状況が追えます。「請選擇期間」というを押すと「1日」、「1週間」、「2週間」、「1か月」と選択できます。
もうお気づきの方もいるかもしれませんが、台湾株、色の使い方が日本と逆です。株価も前日より下げれば緑、上げれば赤になります。日本の株をやっている人は慣れるまで時間がかかるかもしれないですね。
4.まとめ
こうみて見ると、台湾の投資環境は非常に恵まれていますね。台湾では個人投資家が知りうる企業の情報量が限られているので、情報を誰よりも先に知っていると思われるこの三大法人の動向を毎日チェックして、株取引を行う人がほとんどです。皆さんも台湾株に興味があれば、買う前にまずこの三大法人の動きをチェックしてみましょう!
以上、「三大法人の謎と台湾株式市場の特徴。全部話します。」でした。
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